DAOはDistributed(またはDecentralized) Autonomous Orgnizationの略称で日本語では自律分散型組織と訳されています。
ここではDAOについて簡単に説明していきます。
1.DAO(自律分散型組織)とは?
DAOは管理者が不要(自律)で、組織の参加者が相互に監視する(分散型)組織です。
これだけでは理解しにくいでしょうから従来の組織と比較してみます。
一般的な組織は人間が人間を管理する組織です。
ここでは管理者が従業員を管理することで組織として成り立ちます。
技術の進歩により従業員の作業を機械が行えるようになると、効率化のために従業員は減少します。
管理者は機械を管理するようになります。
DAOでは管理者が人間から機械に置き換わります。
機械は決められたルール・契約に基づいて人間を管理します。
機械は複数存在し、ルール・契約どおりに動作しているかをお互いに確認しあうことで組織として成り立つようにします。
今後IoTが普及していくにつれて、機械のみで構成されたDAOも出来ていくだろうと予想されています。
2.DAOとブロックチェーン
DAOが実現できるようになったのはブロックチェーン技術が大きい要素となっています。
ブロックチェーンはデータの改ざん不可能な分散システムを実現します。
また取引するものがデータ(お金や権利など)であれば、
契約が結ばれるとシステムで自動的に処理できるようになります。
これにより従来管理者が果たしてきた役割がシステム(機械)で代用出来るようになりました。
- 不正の監視、ルールの徹底
- 契約の強制執行
→システム上不正不可能なため監視する必要はなくなる
→契約成立≒取引成立となるため、必ず執行される。
警察などの第3者による強制力が不必要になる。
3.ビットコインは世界初のDAOの実用例
ビットコインは世界初のDAOの実用例だと言われています。
ビットコインには管理者はおらず、人々のビットコイン取引は規定のルールによって行われています。
取引データはブロックチェーンの仕組みで相互に監視され、不正に改ざんされたデータは自動的に無効化されています。
ビットコインは人がルールに従って運用し、機械がそれを判定・管理する組織になっているのです。
4.まとめ
- ビットコインはDAO(自律分散型組織)である
- DAOでは機械が人間を管理する組織になる
- DAOの基盤技術となっているのがブロックチェーン
- ビットコインは世界初のDAO
ビットコイン以外でも様々なDAOが作られることが予想されています。
どんどん契約・取引がスムーズかつ確実に行われていくように変わっていくのでしょう。